コラム|サーベラスと西武

2017年になり、米系投資ファンドのサーベラスが西武HDの保有割合を徐々に下げていたが、ついに同株をすべて売却しました。出資比率は2014年の再上場を経て徐々に低下していったものの、当初出資から11年というファンドとしては「長期」の運用でした。

ファンドは投資家からの資金を募集する際に「運用期間」(償還期限)を定めるため一般的には3年程度の投資運用となります。このため、ファンドがある企業を買収検討する場合、同時に売却検討も始まっていることもある。まだ、買ってもいないものを「どこに、いくらで売却」するのだから、傍から見れば営利主義の塊とも思われる。

しかしながら、2004年の「有価証券報告書」の虚偽事件に端を発した上場廃止、信用低下を経て、また、2008年のリーマンショックという未曽有の金融危機にも直面しながら、よくぞ再上場を果たし堅調に企業価値を高めたものである。ワンマン経営が原因であり、その原因と無関係の従業員や取引先が「企業再生」により救われたことは、ファンドによる投資運用にも大いなる社会的意義があったことを証します。

西武HDの回復~成長には、プリンスホテルの収益力が大きく貢献したようだが、この名古屋にも初のプリンスホテルが2017年10月にいよいよ開業します。