コラム|事業の選択と集中

M&Aで会社を売却する理由は?

70歳代に突入する企業オーナーにとっては、もちろん「高齢化に伴う事業承継」ですが、

40歳代を中心とする現役世代の企業オーナーが売却するのは「事業の選択と集中」。

 

つまり、企業成長の過程で、複数の事業を営む多角的経営を進展したものの、収益性を再考したとき(売上追求でなく利益追求)、採算性の悪い事業、投資効率の悪い事業、コア事業と親和性の低い事業は切り離すこととなります。

企業査定をする際にも、各事業の査定金額を合算することもあります。しかし、前述の理由などで、企業グループ全体として各事業のシナジーに欠ける場合、Conglomerate discount(コングロマリット ディスカウント 複合になると逆に低評価)として、評価されることもあります。国内ではソフトバンク社、米国ではGE(General Electric)社なども該当するぐらいです。

 

中小企業においても、商品・サービス、取引先、従業員、設備などの経営資源があるものの、「事業の選択と集中」を進めるうえで、ある事業のみを譲渡することがあります。特に現役世代の企業オーナーですと、その譲渡資金で新たな事業へ投資したり、既存のコア事業への追加投資もあるでしょう。

国内では決算、株主総会の時期になりました。中小企業においては、じっくり経営戦略を考える良い時期でもあります。