零細企業の場合、株式を譲渡すると同時にオーナーが引退することが難しい場合があるのはご存知でしょうか?
オーナー(株保有者) = 経営者且つ事業部長 である場合です。
商品内容、仕入交渉、現場の運営、販売先 など、事業でコアとなるところオーナー1人でやっている企業さんの場合、
事業を譲り受けた側にとっては、オーナーから多数のことを「引継ぎ」してもらうことが必要です。
いわゆる「所有と経営の分離」ができていないわけですから、その分、株式譲渡した後も事業が継続できるようサポート、時にはリードしていく必要があります。
具体的な流れとしては、
株式譲渡を行い、旧オーナーは例えば「事業部長」や「顧問」という肩書で3ヶ月ほどかけて新経営者へ事業ノウハウを伝承していく。
その間は、経営者ではなく一社員として給与を受け取りながら業務に当たる。
旧オーナーの心得としては、あくまでも一社員なので新経営陣に助言はするものの、たとえ意見がぶつかっても我慢をすることが大事 というか株を売った以上は我慢をするしかありません。
このように、「所有と経営の分離」ができていない企業さんの場合は、株式の売買とともに、「経営、運営の伝承」の労力が必要になりますので、段階的に進めていくのも一つの方法でしょう。