コラム|企業価値の注意点

 

M&Aにおいて、売る側も、買う側も「いくら」っていうが重要な事項です。

 

企業価値を測るとき、数値化された決算書から測定することが多いですが、その際の注意点を2つ挙げます。

 

決算書には資産が計上されており、この資産が企業価値に直接的なインパクトを受けます。

が、しかし・・・決算書には「合理的に測定できるもの」しか計上されていません。

ネット経済が台頭しており、ネットによる集客力、顧客データによる将来的なマーケティング力などは、反映されておりません。合理的に測定できないので反映することができないのです。

企業価値を測定する際の「会計」は、物理的な測量技術(ある部品の大きさ、道路の長さなど)に似ていますが、ブランド力やソフトウェア、ビッグデータなど、「無形資産」は測定できないのが実態です。

 

もうひとつは、外部環境です。

コロナ禍において企業の業績見通し、保有資産の時価評価は不確定になっています。

決算書は過去の測量結果であり、未来のものではありません。去年5kgであったモノは、今年も来年も5kgでしょうが、企業業績は外部環境により大きく変貌します。地球の重力が変貌したら、秤の針も5kgを示すことはありません。(でも質量は同じです)

 

このように、M&Aにおいては、測定しづらいものや、不確定な要素があります。

このように書くと不安になる方もいらっしゃるかもしれませんが、この不確定感こそが事業であり、またリスク(=不確定)こそ、その先のリターンとなります。

そもそもリスクのないリターンはありません。もしリスクがないリターンを見つけたなら、それは、リスクが見えていないと思った方が良いです。リスクをコントロール、マネジメントすることが経営ですので、売る側は明確な説明、買う側は広い視野で企業価値をとらえていきましょう。